アメジローのつれづれ(集成)

アメリカン・ショートヘアのアメジローです。

2021-06-08から1日間の記事一覧

大学受験参考書を読む(11)伊藤和夫「英語長文読解教室」

駿台予備学校の伊藤和夫による英語参考書の「教室三部作」といえば、「英文解釈教室」(1977年)と「英文法教室」(1979年)と「英語長文読解教室」(1983年)であるが、三冊目に当たる「英語長文読解教室」は「英文解釈教室」の続編の扱いで、「できること…

大学受験参考書を読む(10)伊藤和夫「英文解釈教室」

駿台予備学校、伊藤和夫「英文解釈教室」(1977年)は、昔からある英語参考書の名著であるが内容が難しい。この点に関し、さすがに著者の伊藤師も「英文解釈教室が難しくて学生に気の毒」と感じたのか、解説と問題ともに易化させた「英文解釈教室」の「基礎…

大学受験参考書を読む(9)佐藤優「いっきに学び直す日本史」(安藤達朗「大学への日本史」復刻・復刊によせて)

佐藤優「いっきに学び直す日本史」上下巻(2016年)は、駿台予備学校の安藤達朗の名著「大学への日本史」(1973年)のバージョン違いであり、その推薦人及び解説に現在人気なビジネス教養書評を執筆の佐藤優を添えた体裁で、安藤師の「大学への日本史」が思…

大学受験参考書を読む(8)安藤達朗「大学入試 日本史論述問題演習」

駿台予備学校の安藤達朗「大学入試・日本史論述問題演習」(1983年)は初版が1983年で、現在は絶版・品切のはずである。読後の感想として結論からいうと、現在の大学受験生には、あまり合わない必要のない大学受験参考書であるといえる。 というのは、本書は…

大学受験参考書を読む(7)安藤達朗「日本史講義 2 時代の特徴と展開」

駿台予備学校の駿台文庫から出ている安藤達朗「日本史講義・時代の特徴と展開」(1994年)は、もともとは全五巻で刊行された駿台レクチャー叢書(そうしょ)「安藤の日本史講義シリーズ」の中の一冊で、日本史の大学受験参考書の名著であるにもかかわらず、…

大学受験参考書を読む(6)安藤達朗「大学への日本史」 大久間慶四郎「大学への世界史の要点」

駿台予備学校の安藤達朗著、研文書院刊「大学への日本史」(1973年)は、丁寧に細かく書かれた非常に良い参考書だ。本書の「あとがき」を読むと、まだ安藤師が30代の頃に書いた本ということで「当時は、このような大著は数人が分担して執筆し、有名な先生の…

大学受験参考書を読む(5)富田一彦「基礎から学ぶビジュアル英文読解 構文把握編」

結局のところ、大学受験の英語のみならず、要するに私の英語読解嗜好として少なくとも一読しただけでは意味のとれない非常に構文が複雑で面倒で難解な、まさに詰め将棋のように熟考を要する難しい英語を日常的になぜか読みたいわけである、下線部英文和訳に…

大学受験参考書を読む(4)富田一彦「富田の英語長文問題 解法のルール144」

現役の大学受験生のような入試で高得点を獲って志望大学に合格するといった実利的な目的以外の所で大学受験参考書を読んでいると、その参考書を介して勉強そのものが分かるや得点・偏差値が伸びるといった大学受験参考書の、そもそもの本来趣旨以外のこと、…

大学受験参考書を読む(3)富田一彦「富田の英文読解100の原則」(その2)

私が代々木ゼミナールの富田一彦を好きなのは、この人は学生が受験勉強を通じて実際に英語が話せて書けて使えるようになることを最初から笑ってしまうほど潔(いさぎよ)く断念しているフシがあるからだ。学生に英語を教える、英語の教師であるにもかかわら…

大学受験参考書を読む(2)富田一彦「富田の英文読解100の原則」(その1)

富田一彦「富田の英文読解100の原則」(1994年)は、氏による論理的な英文精読の方法教授の大学受験参考書であり、「英文以外の、トピックの背景にある常識的前知識を活用する」や「前後の文脈で」や「行間を読む」の「何となく」な英文解釈が厳禁の参考書で…

大学受験参考書を読む(1)富田一彦「試験勉強という名の知的冒険」

私はもう、だいぶ前に学校を卒業して、すでに学生ではないのだが、今でも大学受験参考書を読んで面白がったり、時に不満に感じたりすることが多々ある。そういったわけで今回から始まる新シリーズ「大学受験参考書を読む」である。 富田一彦「試験勉強という…