アメジローのつれづれ(集成)

アメリカン・ショートヘアのアメジローです。

フリッパーズ・ギター 小沢と小山田(4)「グルーヴ チューブ」

「センスは良いけど態度が悪い」、そのため一部メディアや他バンドの悪口をさんざん言って、業界関係者並びに他バンドとそのファンたちから異常に憎まれていた小沢健二と小山田圭吾の「フリッパーズ・ギター」(FIippers・Guitar)である。

そんな憎まれてあるフリッパーズ・ギターの「グルーヴ・チューブ」は3枚目のアルバム「ヘッド博士の世界塔」の先行シングルだ。よくよく聴くと歌詞がいやらしい。「フリッパーズ・ギターのセクシー・ダイナマイト」というワケの分からないキャッチ・コピーがついて(笑)、前作のオシャレなフレンチ・ポップ路線でフリッパーズのファンとなり、ついでフリッパーズの影響を受けて頑張って海外のインディー・ポップを聴き、新たにレコード店に出没していた「オリーヴ少女」がフリッパーズ新基軸のこの「セクシー・ダイナマイト路線」についてこれるか、脱落しないかどうかが試される試金石的シングルだ。おそらく先行シングルの「グルーヴ・チューブ」が嫌いな人は、後のアルバム「ヘッド博士の世界塔」も好きになれないので。

以下は「頭の悪い音楽ライターは、そのまま文章を書き抜いて記事を作ってね」的な悪意ある注釈と共に発表されたフリッパーズ自身の手による「グルーヴ・チューブ」のセルフ・ライナー・ノーツである。今回、私から述べることは特に何にもない。だが、しかし、昔からの私の爆笑のツボをあえてここで言わせてもらえるなら、「激しく腰をシェイクするB'zのリズム」のところと「KANの<愛は勝つ>に勝るとも劣らない、“頑張れよ、寂しいのはお前だけじゃないんだぞ!”と万人にアピールする優しさをよりリアルにかもし出す」のところか(笑)。

では、改めてフリッパーズ・ギターのシングル「グルーヴ・チューブ」のセルフ・ライナー・ノーツをどうぞ。

「このフリッパーズ・ギター史上最もパワフルなシングルは、激しく腰をシェイクするB'zのリズム。布袋を思わせるハードエッジなギター・サウンド。時にクールで、時には熱くハートを締めつけるヴォーカルは氷室のようだ。巷で話題のマンチェスター・サウンドの取り入れ方は、日本一のマンチェスター通ゴーバンズか電気グルーヴか。どこかコミカルで裏がありそうな歌詞はユニコーンの<命果てるまで>と肩を並べ、それでいて骨太なところが往年のパンタを思わせるが、ロックという型に納まりきらないザ・ブームに通じ、大江千里のような隣のお兄さん的素顔がのぞく。BUCK-TICKゆずりの頽廃美とも相まって、KANの<愛は勝つ>に勝るとも劣らない、“頑張れよ、寂しいのはお前だけじゃないんだぞ!”と万人にアピールする優しさをよりリアルにかもし出す1曲となっており、宇都宮美穂さえバンドブームに巻き込むことでしょう。買って」(フリッパーズ・ギター)

フリッパーズの小沢と小山田は、やはり性格が悪い。こいつら最高だ(笑)。