アメジローのつれづれ(集成)

アメリカン・ショートヘアのアメジローです。

大学受験参考書を読む(52)須藤良「世界史総整理」

大学受験をとうに過ぎて学校を卒業してからも遊びで「大学受験参考書を読む」などやって各種の参考書を読んでいると、「これは高校生や大学受験生の人生を確実に変える良書だ」と思える書籍に時に出会うことがある。

駿台文庫の駿台良「世界史総整理」全3巻(2015年)は、それに該当の良書だ。私は学生時代、不幸にも(!)須藤「世界史総整理」を知らなかった。誠に残念ながら、大学受験を終えて大学進学した後に本参考書のことを知ったのだった。その時、「もし私が高校入学後の早い時期や大学受験の際に須藤『世界史総整理』の存在を知って読んで学習していたなら…。確実に私の人生は変わっていただろうな」とは思う。

この参考書を知って高校在学時の受験前から本書の内容をほとんど理解し覚えることが出来れば、中間・期末試験の世界史はもちろん、校外模試や本番の大学入試にて8割から9割の得点は最低限確保でき、場合によっては完答も狙えるだろう。私が須藤「世界史総整理」で学んで大学受験に臨めたなら、難関私大(関東なら早稲田、慶応、上智大学、関西なら同志社、立命館大学あたり)も滑り止めと遊びの感覚で受験したと思う。仮に英語、国語、社会の3科目300点満点で社会の世界史を選択して90から100点の得点は見込めるからだ。残りの英語と国語で6割5分から7割の最低得点でしくじっても総計8割弱確保で、志望の学部にもよるが、難関私大に合格できる勝算は立つ。

しかしながら運命とは誠に薄情なもので前述の通り、私は学生時代に不幸にも(!)須藤「世界史総整理」を知らなかったのである(笑)。もしこれから大学受験に臨む人ないしは現在高校一年か二年の前途有望な若い人が近くにいる方は、須藤良「世界史総整理」の大学受験参考書を教えてあげたり贈ったりすると、その人の人生を変えて後々まで末長く感謝されるに違いない。それほどまでの良書だ、須藤「世界史総整理」全3巻は。

本書は、語句対応記述にて問われるような標準重要とハイレベルな歴史用語は太字と空欄、また正誤問題で問われるような細かなまぎらわしい歴史事項にはアンダーラインを施してある。その他、直に聞かれる頻出年号や位置確認が必須な地図掲載もある。大学入試世界史にて問われる可能性がある知識、時に教科書や一般的な世界史受験参考書にも書かれていない、しかし難関私大では過去に出題されている知識まで網羅した非常に事細かな丁寧な編集だ。

昔の須藤「世界史総整理」はサブノート式の空欄で別冊解答冊子が付いていて、いちいち自分で空欄に書き入れなければならなかったので面倒だった。それが近年の改訂版では空欄に最初から赤文字で印刷記載されており、しかも付属の赤シートをかぶせると重要用語が隠れるようになっている。使い勝手よく、うまく改良されている。

最後に、駿台文庫公式の本参考書の紹介文を載せておく。

「出題される可能性のある歴史知識や歴史用語をできる限り網羅。全体の構成は時代別と地域別の折衷と言う形式を採用。覚えるべき用語・知識はどれなのかが効率よくわかるように赤字・太字・下線で表示。各章の冒頭に年表を掲載。章末には地図を適宜掲載」